わさびは大根や人参のように根が肥大する「根菜」ではありません。株の中心から新芽が出て、周りの古い茎が脱落するごとに葉柄痕がひと節ずつ上に成長して本わさびになります。
基本的に茎側からおろします。茎は外側から全てかき取り、皮はむかずにそのままおろします。茎側は新しい細胞の為、春先の成長のよい時期は辛み、香りが多少落ちることがあります。そんな時は先端を少し包丁で落として根側からおろしてもよいでしょう。
わが家では鮫皮 (写真右) と銅板 (同左) のわさびおろしを使っています。わさびはおろし方ひとつで味や風味が変わるものです。
ぜひ、各家庭でお気に入りのおろしを揃えてみてください。
鮫皮…粘りが出て甘み、辛み、香りがよい。 少々おろしにくいので、少しずつ使うお寿司や刺身などには、お薦め。
銅板…たっぷり使いたいときにお薦め。
肉料理など脂の強いものと合わせる時には、大根おろしのようにたっぷりつけた方が美味しいので、そんな時はこちらを使用。
わが家では特大のおろしを使っているので、 わさびの茎側と根側の両方をおろして混ぜて辛みを調節したり、 使い分けを楽しむことができます。
わさびは生鮮食品なのでできるだけ早く使った方がよいのですが、 上手に保存すれば、1ヶ月くらいはもたせることができます。 そう、チューブわさびは不要になってしまうのです…。
いろいろな保存方法がありますが、基本的に水に浸したり、水分をつけたままでなく、乾かした状態のほうが長持ちします。時間が経つと表面が黒づんできますが、決して包丁で削ったりしないでください。
わさびの辛み、香り、旨みは、表面近くに詰まっているのです。色が気になる場合は、表面を軽くたわしでこするくらいがいいと思います。
写真(右)は約1カ月間、冷蔵庫で保存していたものです。 「古くなちゃった…」と捨ててはいけません! 表面は黒づんで 見栄えは悪くなっていますが、おろしてみると写真(右)の通り。
表面に辛み、旨み成分があるので、 黒くなっても表面を削らずにおろすことをお薦めします。
辛み、甘み、香りとも全く問題はありません。 上手に保存することで長く楽しむことができますので、 ぜひお気軽に”本わさび”をお使いください。
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